”049”で逝こう!
はや2021年も終盤となり、年の瀬の声が聞こえ始めると、何かやり残した事がないか振り返りたくなる性分でして。
そういえば年内中に片を着けておきたい案件がひとつ・・・
狭小 049セスナ182スカイレーン
ラジコンに熱かった学生の頃、ヒコーキをやってみたくて2chプロポでフライト可能なこの機体が欲しかったが結局買わずじまい。
あれから三十数年・・・
ヤ◯オクで奇跡の未組立キットを発見してしまった途端、秒で理性を失ってしまったのは言うまでもない。
どうせなら「当時感」に浸ってプレイしたいもの。
もちろん「普及型 標準サーボ」はマストアイテム。
当時はミニサーボは高嶺の花で1/12オンロードぐらいにしか使ってなかったと思う。
本当はプロポもJRの「APEX」やサンワの「NEW MARKⅡ」あたりならパーペキなのだが、さすがにちょっと無理ポ。
受信機だけ21世紀なのはご愛敬。
だがしかし、受信機用電源はコダワリの「単三電池4本」で決まり!
現代の基準では信じ難いほどの重量だが、当時はコレで飛んでいたのだから。
少なくとも狭小の「カタログ写真」では飛んでいた・・・
そして極めつけは得体の知れないエンジン「COX 049」
OSのコンベンショナルなエンジンしか知らない者にとっては、相当特殊であることは見ただけで解る。
燃料は? キャブは? プラグは? 掛け方は? ・・・
取りあえず昨年の6月に完成したものの、不安に苛まれたままディスプレイモデルとして既に1年半が経過。
【11月21日(日)】
そして重い腰を上げたのは先週の日曜日。
遂にデビューさせる決心がついた、というか早いとこ白黒つけないと間に合わない。
風は弱め、空模様も申し分ない、つまり言い訳は禁止という事。
まづはエンジンを掛けないことには始まらない。
このエンジンにはスロットルがない(つまり常時全開)ので、掛かったら燃料切れになるまで飛び続け(飛べばの話)、エンスト後にグライドで帰還という格好。
そしてコレが想像以上の難物。
OSの常識が全く通用しないのは覚悟していたが、注射器を使っての燃料給油から始まり、プライミングは排気口から注射器で数滴を直接チョーク。
ニードルは説明書どおり3回転開け、スプリングの反発で弾くようにクランキング。
しかし何回やっても初爆から1~2秒ぐらいしか回転が続かない。
どうやら、チョークした分を使い切ったらストップしてしまうようだ。
つまり、燃料タンクから燃料を引っ張って来ないということ。
逝く末を見守るギャラリーの方達と「あ~でもない、こ~でもない」・・・
何とも言えない閉塞感が漂い始めた頃、試しにニードルを盛大に開けてトライしてみると、何と今度はビィーーーーーーーーと回転が続くでないか!
ここに至るまでに3時間程度を浪費したが、エンジン機ならではの達成感は格別。
検証するに、直接の敗因は「狭小の説明書を信用したこと」だろう。
じゃあと言うことで、風上に向かって手投げしようとしたその時、胴体にベットリ付いたグローの排気で指がヌルッ・・・ガシャン・・・
この瞬間「ペラ折れ玉砕」が確定し終了~
【11月28日(日)】
デビュー戦の結果に納得がいかずメンタルを削られたまま引きずった1週間。
たいそうな大荒れだった昨日までの空模様から一転、どうやら今日は良さげな気候。
だんだんラジコン可能日が限られてくる時節なので、逝けるときには逝っとかないと。
貴重なフライト日和を大切にしたいプレイヤーが集合。
風も弱めなので「049」のリベンジには好都合。
もちろん、保険機のスカイリムボーも準備万端。
ペラは先週折損したものと同サイズ(APC 6×4)を調達。
このエンジンなら本来5インチが適当かもしれないが・・・
エンジン始動の要領は先週つかんでいるので特に無問題。
まだエンジンの当たりが付いていないのでニードルは甘めでセット。
さて、いよいよ鬼門の手投げ。
先週の教訓を生かし、グリップに細心の注意を払い風上に向かってポイッ。
心配されたパワーもそこそこ余裕があり難なく上空へ~
ラダーとエレベータだけの2chだが操縦性も素直で高安定。
地上でニードル調整に手間取ったのでエンジンランは2分程度。
エンスト後のグライド特性もクセが無いので手元まで寄せるのも割と容易。
初フライトは充分に合格点。
さて、飛ぶと解ったらドンドン飛ばし込みモードへ~
1フライト毎にエンジンの当たりが付いてくるのか、ピークが出しやすくなり小型エンジン特有の甲高いサウンドが聞こえ始めてきた。
フライト時間は燃料満タンでせいぜい3分程度か。
余裕はないが、いちおう小さな宙返りも出来るのを確認。
今日の”049”は充実の4フライト。
取りあえず結果が出たので平常心で年越しが出来そうだ。