決断の時は近いか
先日、通勤車がひとつの節目を迎えました。
2000年式なので、16年掛かって150,000kmに到達。
とは言っても中古機なので、そのうち自分の走行分は100,000km余りですが。
最近の国産車なら150,000kmなど通過点に過ぎないハズですが、この車両の場合は少々事情が異なるようで、どうやら難しい判断を下す時が来たようです。
昨年あたりから動力用のニッケル水素バッテリーの制御に異常が見られ、頻繁に「上方補正」や「下方補正」が入るようになり、今年の秋に入ってからはIMAランプが点灯するようになりました。
IMAランプが点灯すると、ハイブリッドの命ともいえる「アシスト」と「回生ブレーキ」が機能しなくなるので、ただのかったるいエンジンカーになってしまいます。
しかもCVTの減速比やプログラムがモーターアシストを前提とした設定になっているので、ただの1000ccエンジン車よりも確実に遅くなります。
ただ遅く燃費が悪くなるだけならまだしも、本車はオルタネーターを持たず、DC-DCコンバーターでIMAバッテリーと補機用バッテリーの間で電気のやり取りをしており、その機能も断たれると補機バッテリーはいずれアガってしまうことになります。
IMAランプが点灯するたびにボンネットを開けて、ヒューズを抜いてリセットを掛けるとハイブリッドシステムが一時的に復活しますが、それも数時間から1日持つのが良いところ。
また点灯してはリセットの繰り返しで、そろそろ疲れてきました・・・
実は3年ほど前にも同様の症状が出たため、大枚はたいてIMAバッテリーを交換し「あと10年は心配ないな~」と思っていたのにこの有様・・・
さすがに旧世代のニッケル水素バッテリーを再び気絶しそうな価格で交換する気にもなりません。
この車両を客観的に評価すると、実験的な色合いの濃い車両とは言え、至る所に詰めの甘さ見られ、ハッキリ言って「工業製品」としては落第と言えるでしょう。
とは言っても、NSXに続くオールアルミモノコックや独特の空力ボデーなど、カナリ気合の入った設計は充分にマニア心を満たしてくれたのも事実。
しかし、ほぼ同じ時期に発売されたヲヨタのP車が今でも問題なく走っているところを見ると、企業力の差を改めて感じますね。
でも、このデザインがあったからコレにしたんだよな~
ちょうどいいサイズと2シーターのパーソナル空間。
低い着座位置がもたらす独特の安定感と身のこなしの軽さ。
生活感を感じない雰囲気がお気に入りでした。
いっそハイブリッドではなく、単なるリッターカーだったらまだまだ乗り続けられたのに、残念・・・